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FX業界に潜む歪み(2)

2009年07月29日(水)

>>「FX業界に潜む歪み(1)」はこちらから

■公正の概念

 現在、取引所がはじめたスワップチョイスに習って何社かがチョイスを出している。これは市場の歪みである。取引所だから差額の利益を手にしてはいけないという発想はわかるが、原資産市場との裁定の理論は守らなくていいのだろうか。それも取引所が、である。本来こういうわずらわしい問題があるから、それだけが理由ではないかもしれないが、CMEでも先物(フォワード)を取引している。直物はやらない。為替証拠金取引は、ややこしくて、仕組み上、また法的扱いの上では「先物」なのだが、実際取引しているのは「直物」なのである。結果それに対抗するようにOTC各社スワップをチョイスにしてきている。なんとなく、適切な言葉が見つからないが、“卑猥な”トレンドだと思う。単にコストを割り振って手元に残らないやり方からでてくるチョイスプライスと、それとは関係なくただ、集客を目的として明らかに損を覚悟で左にずらした(より高金利通貨ロングだと受取額が大きくなるような)チョイスプライスが市場に散見される。自由裁量の一部であるという考えと、市場の裁定理論を守ったほうが「お行儀」がいいのではないかという意見がある。

ちなみにSGX(当時SIMEX)がFXを上場していたときの“Deferred Spot”はスワップチョイスにはなっていなかった。それを、広告にあるような「公正」と呼ぶのはいささか考え違いではないのか。市場の裁定理論にのっとっているがゆえにチョイスではないプライスも十分「公正」なはずである。本来、アンコがもらえるのはOTCのマーケットメイカーがとるリスクに対するご褒美である。それをして不公正であるとはいえない。

さらに、スポットの部分でも同様である。取引される価格は銀行のそれをそのまま流すから公正であり、それをベースに業者の独自の価格に変化させるのは公正ではない、というのは間違いである。銀行自体が“独自”のレートをだしているし、業者のカバー先と取引所のカバー先は同じでないかもしれない。それをして「公正」という概念があたらないことは少し考えれば気が付くことではないのか。これはインターバンクの“一部”の銀行のレートを直接見せるという「透明性」とよぶことはできても、「公正であること」とは概念そのものが違うと私は思う。

■1銭固定スプレッドやEBSよりいいレート

 いつまで続けられるのだろうか。卸であるインターバンクよりも狭いスプレッドというのはどういうことか。特に月曜の朝方6時から7時ごろまで(夏時間)はすごい違いである。EBSを見られる人にはその違いがよくわかる。リテールがよすぎるのである。これを立派というべきか、おかしいというべきか。将来の不安の種ではある。

■レバレッジ25倍

 くどいぐらいしているテーマだが、これも歪みの一部として頭にある。影響として、業界から何%取引が減るか。個人的な予測だが、最大業者によっては70%、全体としては20%ぐらいの読みで待ち構える。アメリカではレバは主に100倍である。NFAは今のところレバレッジ規制をする動きはない。それより両建てに先に手をつけてきた。論理的だし、一貫性がある。理由も明快である。

デリバティブの崩壊になぞらえて、この25倍規制も正当だという意見も見たが、まず昨年崩壊したデリバティブは債権とかイクイティ市場である。FXではない。FXはむしろこの“崩壊劇”で唯一安定的であったとして優良児的な扱いを受けている。生き残ったアセットクラスなのである。


 これら以外にも細かい点まで拾えばまだまだおかしいなと思うことはある。こうした今はまだ漠然とした“歪み”とかに見えることも、時間という触媒を通してじわじわと問題として結晶化していくのではないだろうかと思うのである。




Posted by 尾関高

プロフィール

尾関高

尾関高

1986年名古屋大学経済学部卒業。1988年サンダーバード経営大学院(アリゾナ州、米国)卒業。主に日短エクスコにて約9年間、インターバンクの通貨オプションブローカーを経験し、1998年からひまわり証券(旧ダイワフューチャーズ)にて日本で最初に外国為替証拠金取引をシステム開発から立ち上げ、さらに、2006年5月に、これも日本で最初にCFDを開始した。
その後米国FX業者でのニューヨーク駐在や、帰国後日本のシステム会社勤務等をへて、現在は、日本の金融システム会社勤務。そのかたわら、本業のみならず、FXや新たな金融市場にかかわるさまざまな分野においても積極的に意見具申中。
拙著に、「マージンFX」(同友館、2001年2月)と「入門外国為替証拠金取引〜取引の仕組みからトラブル防止まで〜」(同友館、2004年6月)、また訳書「CFD完全ガイド」(同友館、2010年2月、著者:デイビッドノーマン)がある。

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