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| ■「外為人物伝〜その素顔〜」 |
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| 為替業界にはなかなか個性的な方が多い。しかし、個人投資家の方たちがそれら為替ディーラーなど市場参加者に直接接する機会は限られます。せいぜい講演会やテレビで為替の相場見通しを拝聴するぐらいでしょうか。当コラムでユニークな人柄や個性などの「素顔」を余すところなく紹介していければと思います。 |
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| ■執筆者PROFILE |
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| 斎藤登美夫 氏 |
| FXニュースレター 代表 |
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約13年間の為替専門誌記者生活を経て独立。現在は個人投資家向け為替情報会社『FXニュースレター』の代表を務める。
かつては、金融情報誌『ユーロマネー』のベストディーラー・アンケート「短期予測・銀行投票部門」でランクインした経験も。ディーラー、アナリスト、霞ヶ関などの豊富な人脈を生かした取材・情報提供には定評がある。 |
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| コラム / 外為人物伝〜その素顔〜
第19回 |
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立正大学 経済学部教授 林康史氏 |
「論理的思考で売買に臨もう(後編)」 |
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2005年8月2日 |
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- ◎一橋大では「講師」と「生徒」で二足のワラジ履く
| ―さて、前編では林さんに『住友生命』時代を中心に話をお聞きしました。その後、『大和投信』や『あおぞら銀行』などを経て、この春からは『立正大学』経済学部教授として教鞭を取っておられるそうですね。今回、大学教授になられたキッカケと言うのは? |
正式なかたちで大学教授に就任したのは今年からですが、それ以前からも『亜細亜大学』『専修大学』など幾つかの大学で講師の仕事はやっていました。ちなみに、『一橋大』では先生(講師)であると同時に、大学院へと通う「学生」と二足のワラジを履きました。きっと開学始まって以来のことだったと思います(笑)。
大学の教授になるために、昨年、公募している先の試験を幾つか受け、『立正大学』に受かったので、サラリーマンをやめたわけです。というと、「もともと、サラリーマンなんかしてなかったじゃないか」と先輩たちに言われたりしますが(笑)。
教授になるための試験でもっとも印象に残っているのは、どこの大学なのか名前は言えませんが、教授や助教授などを相手・生徒役に「模擬授業」をさせられまして。それが終わったあと、老教授に「林さんの講義を聞いて、みんなディーラーになりたいと思ったら困る」−−と感想をいただいたわけです(笑)。わたしは黙っていましたが、でも、それって変じゃありませんか? そのぐらい生徒を惹きつけられる授業ができなくては、大学の先生の資格はないとわたしは思うのですけどね。
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| ―ホントですね。わたしが学生時代なんて、眠くなるようなツマラナイ授業をする教授ばかりでしたから。「林教授」の授業は、ぜひ一度聞いてみたいですね。それで大学では、いったいどんな授業をなさっているのですか。。 |
大学生と大学院生を相手に「金融論」と「国際金融論」を講義しています。あとはゼミも担当していますよ。
具体的な講義としては、そうですね・・・・・・ジム・ロジャーズの話とか、為替の経験とかも話します。ほとんど、脱線ばっかり。非常に判りやすい話をひとつだけ挙げると、例えば「70(もしくは72)のルール」など。これって、ご存知ですか?
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| ―勉強不足でスミマセン。まったく判りません。「70のルール」ですか? |
そうです。仮に、ある銀行の金利が年率0.5%だと仮定します。実際に、そんな高利率の銀行など日本にありませんが(笑)。
その銀行に10万円を預けたとしたら、何年で資金が2倍になると思いますか。答えはなんと140年です。これは、「70割る0.5」という数式で簡単に導き出されます。「70」を年利で割った答えとは、お金が2倍になるのにかかる年数になるのです。これを「70のルール」と言います。自分で色々と数値を変化させて試されると、興味深いと思いますよ。
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―へぇ〜。恥ずかしながら、わたしは経済学部の出身なのですが、その話はおそらく初めて聞きました。面白いものですね・・・・・・。それからすると、たとえ年率10%で運用しても資産を2倍にするには7年以上はかかるわけですか・・・・・・。
ところで、そんな林さんですが、一方で現在でも講演会などで講師をされたりもしていますよね。
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はい。本当で言えば国民全員への願いなのですが、せめて参加してくれた方が少しでも賢く自分の身につけて欲しいと思い、講演会を引き受けています。
それと、口はばったい言い方になりますけれど、わたしももう50歳を目前にして「少しは世の中のためになりたいな」と考えています。そうした意味から、今後は「制度改革」など立法的な面でも何か世の中に協力できればなと思っています。
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| ―講演などを通じて個人投資家の方に様々な啓蒙を行っている林さんですから、色々とご意見がおありだと思いますが、ここでサワリの部分だけでも教えてください。 |
皆さん、ともかく投資について勉強して欲しいですね。講演をやったとき、たとえば1時間の話が終わったあとに「話は判りましたけど、結局なにを買えばいいんですか?」−−などと聞くような投資家にはならないで欲しいと思います。
そもそも、靴を買ったり洋服を選んだりするのは自分自身で考えて行動するのに、なぜ、投資に関しては他人任せなのでしょうか。論理的な思考を持ち、売買に臨んでいただきたいと思っています。
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| ―最後になりますが、林さんは6月に本を新しくだされたと聞きましたが。 |
そうなんです。米国の著名投資家であるジム・ロジャーズの書いた本の翻訳を出しました。『商品の時代』といいまして、「日本経済新聞社」から出しました。ヘッジファンドの資金も徐々にコモディティの世界へと戻り始めていますし、一度勉強しておいて損のない世界だと思いますので、是非ご一読ください。
また、7月にも「日経BP社」から『基礎から学ぶデイトレード』という本を出します。こちらはチョッとした付録付きで、具体的にはツーウェイ・クオートの良さを体感してもらう為替ディーリング・ゲームの入ったCDロムが付いています。
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| ―CDロム付の本ですか。話をされたゲームには興味もありますが、なんだか金額が高そうですね。 |
いやいや、ところがこれが驚くほど安いんです(笑)。定価は2200円。もちろんCDロム込みですよ。ちなみに、ゲームは、友人と集ってもできます。
だからといって身贔屓するわけではありませんが、なかなか面白い内容に仕上がったと思います。こちらも書店などで見掛けたら、一度手にとってみてください
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| ―本日は長いあいだ、ありがとうございました(了)。
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| 【インタビューを終えて】 |
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林さんのような第一人者を前にして僭越だが、筆者も自身で多少のチャート分析を行っている。もちろん専門家の方たちのようなスゴイ分析をするわけではなく、ホンの手慰み程度のものではあるのだが。
ともかく、そんな筆者がチャートの分析について、最初に教えを乞うたのはなにを隠そう林さんなのだ。いまから、もう10年以上も前のことだろうか。ちなみに、この話は林さん御本人が忘れている公算が高いので、インタビューのなかで林さんには切り出せませんでしたが(笑)。それに、筆者のような程度の低いチャート分析しか出来ない人間を「弟子」として見做すことも、林さんにとっては不本意であろうし・・・・・・。
しかしながら、筆者のほうは当時本当に勉強をさせていただきました。いま現在、まがりなりにもチャートの基礎が判るのは林さんに教えていただいたおかげだと思っています。
そういえば、当時から林さんはシロウトに対する「講義」が上手だった。教え方はもちろん、興味をそそるような惹きつけ方なども。あのままの感じで、現在は大学へと場所を移し教鞭をとっておられるのだろう。それからすれば、林さんの授業に人気の出ない筈はないと、インタビュー中になんども思った筆者だった。(了) |
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